「歯医者で使っている器具は、患者様ごとにきちんときれいにしているのだろうか」
「歯を削る器具も毎回交換しているのだろうか」と気になったことはありませんか。

歯科治療では、お口の中でさまざまな器具を使用します。
そのため、歯医者における滅菌・衛生管理は、安心して治療を受けていただくための土台になるものだと考えています。

ただ、滅菌という仕事の多くは診療室の裏側で行われます。
患者様からは見えにくいため、「実際には何をしているの?」と思われるのも自然なことです。

当院の院長が解説します。

私は歯科医療において、患者様から見える治療だけを丁寧にすればよいとは考えていません。

どれだけ時間をかけて診査・診断を行い、精密な治療をしても、その治療に使用する器具の衛生管理が適切でなければ、安心して受けていただける医療にはつながらないからです。

見えるところはもちろん、患者様から見えないところまで丁寧に行う。
これは滅菌だけに限らず、BLISS歯科・矯正歯科クリニック金町を開院するうえで大切にしてきた考え方の一つです。

また、当院では「なぜこの治療が必要なのか」「なぜ今の状態になったのか」を患者様に理解していただくことを大切にしています。
衛生管理についても同じで、設備があることだけをお伝えするのではなく、なぜ滅菌が必要で、実際にどのような工程で器具を管理しているのかまで知っていただくことが大切だと思っています。

この記事では、金町・葛飾区で歯科医院を探している方にも知っていただきたい「滅菌」と「消毒」の違いから、治療器具が再び使用できる状態になるまでの流れ、そして当院で行っている衛生管理について順番にお話しします。

普段はなかなか見ることのない「診療の裏側」について、少しでも知っていただければと思います。

歯医者で行う「滅菌」とは?消毒との違い

「滅菌」と「消毒」は、似た意味の言葉として使われることがありますが、実際には考え方が異なります。

簡単にいうと、消毒は感染症の原因となる微生物を減らし、感染のリスクを抑えるための処理です。
一方、滅菌は細菌やウイルスなどの微生物を限りなくゼロに近づけるための処理を指します。

歯科治療では、患者様のお口の中に器具を入れるだけでなく、治療内容によっては血液や唾液に触れることもあります。
そのため、使用する器具の種類や用途に合わせて、適切に洗浄・消毒・滅菌を行うことが大切です。

私自身、滅菌や衛生管理は「医院の特徴としてアピールするために行うもの」というより、医療を提供するうえで当たり前に積み重ねるべき基本の一つだと考えています。

患者様からすると、歯科医院を選ぶ際には、治療内容や設備、先生の専門性などに目が向くことが多いと思います。それらはもちろん大切です。
ただ、実際の診療は、その治療を支えている多くの「見えない仕事」の上に成り立っています。

器具を使用したあとに、どのように洗浄するのか。
どのように滅菌するのか。
そして、次の患者様に使用するまで、どのような状態で保管するのか。

こうした一つひとつの工程を丁寧に行うことも、歯科治療の一部です。

私は、患者様に見える部分だけを整えるのではなく、見えない部分まで含めて丁寧に積み重ねることが、信頼していただける歯科医療につながると考えています。

だからこそBLISS歯科では、「滅菌器を置いているから大丈夫」という設備だけの話ではなく、その前後を含めた衛生管理の流れを大切にしています。

では、実際に一度使用した治療器具は、どのような工程を経て次の診療に備えているのでしょうか。
次の章では、普段患者様からは見えにくい、器具の洗浄から滅菌・保管までの流れについてお話しします。

歯科治療で使った器具はどうやって滅菌する?

歯科治療で一度使用した器具は、そのまま滅菌器に入れればよいわけではありません。

基本となるのは、「洗浄 → 消毒 → 滅菌」という順序です。

治療器具には、目に見える汚れだけでなく、唾液や血液などが付着する場合があります。
こうした汚れが残っていると、その後の滅菌処理にも影響する可能性があるため、まず器具をきちんと洗浄することが大切です。

私はここが非常に重要だと考えています。

「滅菌器に入れた」という最後の工程だけを見るのではなく、その前の工程を含めて、器具をどのように管理しているかを考える必要があるからです。

当院では、器具の洗浄・消毒を行うために、ウォッシャーディスインフェクター「ミーレ」を導入しています。
高温の洗浄水を用いて一定の工程で器具を処理する装置で、洗浄品質を安定させやすいことが特徴とされています。

洗浄・消毒を終えた器具は、器具の種類に応じて滅菌工程へ進みます。
当院では、クラスB滅菌器「リサ」に加え、ハンドピース専用の滅菌器も備えています。

ここで大切なのは、「高性能な機械があるから安心です」と設備だけで終わらせないことだと思っています。

機械はあくまで衛生管理を支えるためのものです。どの器具にどの処理が必要なのかを考え、スタッフが共通の認識を持って一つひとつの工程を行う。
設備と日々の運用、その両方があって初めて衛生管理につながると考えています。

衛生管理は、治療を受けている患者様からはほとんど見えません。
しかし、見えないから重要ではないのではなく、私はむしろ、見えない部分だからこそ丁寧に取り組むことが大切だと考えています。

これは当院が大切にしている「原因に向き合う」という診療姿勢にも通じています。
目の前に見えているものだけではなく、その背景まで考えて必要な対応をする。
その考え方は、虫歯や歯周病の治療だけでなく、衛生管理についても同じです。

そして、この衛生管理の中でも特に知っていただきたいのが、歯を削る際に使用する「ハンドピース」の管理です。

次の章では、「歯を削る器具も患者様ごとに滅菌する必要があるの?」という疑問について、当院の対応も含めてお話しします。

歯を削るハンドピースも滅菌が必要?

歯科医院で「キーン」という音を聞いたことがある方は多いと思います。
歯を削る際に使用する持ち手部分の器具を、一般的に「ハンドピース」と呼びます。

ハンドピースも患者様のお口の中で使用する器具です。
そのため、衛生管理を考えるうえでは、表面をきれいにするだけではなく、器具の内部まで含めて適切に管理することが大切です。

ここで知っていただきたいのが、「サックバック」と呼ばれる現象です。

ハンドピースは高速で回転しながら歯を削りますが、回転が止まる際などに、唾液や血液などを含んだ液体が器具内部へ吸い込まれる可能性があるとされています。
これをサックバック現象といいます。

こうした話をすると、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、必要以上に怖がっていただきたいわけではありません。

大切なのは、こうした器具の特性を理解したうえで、必要な衛生管理を一つひとつ行うことだと考えています。

当院では、ハンドピースについても患者様ごとに交換し、使用後は専用の機器を用いて内部の洗浄・注油を行ったうえで、ハンドピース専用滅菌器による処理を行っています。

私が医院づくりで大切にしているのは、「患者様から見えるかどうか」を基準にしないことです。

ハンドピースの内部は、患者様からはもちろん、私たちが診療中に直接確認できる場所でもありません。
しかし、見えないからこそ、決められた工程を省略せずに行うことが大切だと思っています。

これは、私が治療で大切にしている考え方ともよく似ています。

虫歯であれば、ただ削って詰めるだけではなく、「なぜ虫歯になったのか」を考える。
歯周病であれば、歯石を取るだけではなく、「なぜそこに汚れがたまり、病気が進んだのか」を考える。

衛生管理も、表面がきれいに見えるかどうかだけではなく、その奥にどのようなリスクがあり、どうすればそのリスクを減らせるのかまで考えて対応する。
私は、そこまで含めて歯科医療だと考えています。

治療技術や新しい設備は患者様にも伝わりやすい部分ですが、その治療を支える日々の衛生管理は、なかなか表には出ません。

だからこそ、BLISS歯科・矯正歯科クリニック金町では、こうした普段は見えない部分についても、一つひとつ丁寧に取り組んでいきたいと考えています。

BLISS歯科・矯正歯科クリニック金町の滅菌・衛生管理

ここまで、歯科医院における滅菌の考え方や、ハンドピースの衛生管理についてお話ししてきました。

では、BLISS歯科・矯正歯科クリニック金町では、実際にどのような環境を整えているのか。
当院の取り組みをご紹介します。

当院では、器具の洗浄・消毒を行うウォッシャーディスインフェクター「ミーレ」、クラスB滅菌器「リサ」、ハンドピース専用滅菌器などを導入し、器具の種類に合わせた衛生管理を行っています。

「クラスB」という言葉は、患者様にはあまり馴染みがないかもしれません。

クラスB滅菌器は、内部が空洞になっている器具や複雑な形状の器具などにも対応できる滅菌器です。
歯科ではさまざまな形の治療器具を使用するため、器具の特性に合わせた処理を行うことが大切です。

ただ、私が本当にお伝えしたいのは、設備の名前や性能だけではありません。

衛生管理は、高性能な機械を導入したら完成するものではないと考えているからです。

使用した器具を適切に回収する。必要な洗浄・消毒を行う。器具に応じた方法で滅菌する。そして、次の診療で使用するまで適切に管理する。

一つひとつは目立つ仕事ではありません。
しかし、この積み重ねが日々の診療を支えています。

私は開院するときから、「患者様に見える部分だけをきれいに整えた医院」にはしたくないと考えていました。

歯科医院ですから、院内が清潔であることはもちろん大切です。
しかし、本当に大切なのは、診療室の外から見える清潔感だけではありません。

患者様から見えない場所で、どのような医療を行っているか。

そこにこそ、その医院が医療にどう向き合っているのかが表れるのではないかと考えています。

これは、私が普段から大切にしている「原因療法」にも通じます。

痛いところだけを見るのではなく、なぜ痛くなったのかまで考える。
虫歯だけを見るのではなく、なぜ虫歯を繰り返しているのかまで考える。

目に見えている結果だけではなく、その背景にあるものまで丁寧に見る。

滅菌や衛生管理も同じです。

患者様が治療中に目にする器具がきれいに見えるかどうかだけではなく、その器具がどのような工程を経て準備されたものなのか。
そこまで責任を持つことが、私たちの役割だと考えています。

金町・葛飾区の地域の皆様に長く通っていただく歯科医院を目指すのであれば、こうした日々の基本を積み重ねることが何より大切です。

治療技術だけではなく、その治療を支える環境まで含めて丁寧に取り組む。

「見えないところも、きちんとやる。」

派手なことではありませんが、これからも当院が大切にしていきたい姿勢の一つです。

歯医者選びで衛生管理が気になる方へ

歯科医院を選ぶとき、治療内容や通いやすさ、設備など、気になるポイントは人によってさまざまだと思います。
その中で「衛生管理がきちんとされているか」を気にされることもあるでしょう。

ただ、私は「この設備があるから良い歯科医院」「この設備がないから良くない歯科医院」というように、一つの設備だけで歯科医院を判断する必要はないと考えています。

大切なのは、設備そのものに加えて、それを日々どのように運用し、患者様に提供する医療の質をどう支えているのかという部分です。

もし衛生管理について気になることがあれば、通っている歯科医院で「治療器具はどのように管理していますか?」「ハンドピースはどのように滅菌していますか?」と聞いてみてもよいと思います。

わからないことを質問するのは、決して失礼なことではありません。

私は普段の診療でも、患者様にはわからないことを、わからないままにしてほしくないと考えています。

これは滅菌に限った話ではありません。

なぜこの検査が必要なのか。なぜこの治療をするのか。他にはどのような選択肢があるのか。
そして、治療をしたあとに同じことを繰り返さないためには何が必要なのか。

そうしたことを理解したうえで、ご自身が納得できる治療や歯科医院を選んでいただくことが大切です。

私たち歯科医療者の役割は、患者様に何かを押しつけることではなく、ご自身で判断するために必要な情報をきちんとお伝えすることだと思っています。

衛生管理についても同じです。

「当院は衛生管理を徹底しています」と一言で済ませるのではなく、どのような考え方で、どのような工程を行っているのか。
それをできるだけわかりやすくお伝えすることも、医院としての責任だと考えています。

金町駅周辺や葛飾区で歯医者を探している方にも、治療内容だけではなく、こうした普段は見えにくい部分について知ったうえで、ご自身が納得して通える歯科医院を選んでいただきたいと思っています。

当院が、その選択肢の一つになれれば嬉しいです。

よくある質問

Q. 歯医者で使う器具は患者様ごとに滅菌していますか?

A. すべての器具に同じ処理を行うわけではなく、器具の種類や用途に応じた洗浄・消毒・滅菌が必要です。
当院では、再使用する器具について、それぞれに適した方法で衛生管理を行っています。

Q. 歯を削るハンドピースも毎回滅菌していますか?

A. 当院では、ハンドピースを患者様ごとに交換しています。
使用後は専用機器で内部の洗浄・注油を行い、ハンドピース専用滅菌器で処理してから次の診療に使用しています。

Q. 「滅菌」と「消毒」は何が違うのですか?

A. 消毒は感染症の原因となる微生物を減らし、感染リスクを抑えるための処理です。
滅菌は、細菌やウイルスなどの微生物を限りなくゼロに近づけるための処理を指します。
歯科では器具の用途に合わせて適切に使い分けることが大切です。

Q. 使い捨てにしている器具もありますか?

A. 歯科治療では、滅菌して再使用する器具だけでなく、衛生面などを考慮して使い捨て(ディスポーザブル)とするものもあります。
当院でも、器具や材料の特性に合わせた衛生管理を行っています。

衛生管理について疑問に思うことがあれば、遠慮なくお尋ねください。
「患者様から見えないことだから説明しなくてもよい」のではなく、気になることをきちんと知っていただき、納得して治療を受けていただくことも大切だと考えています。

まとめ|見えないところまで丁寧に行うことも、歯科医療の一部です

歯科医院の滅菌や衛生管理は、患者様からはなかなか見えない部分です。
しかし、洗浄・消毒・滅菌という一つひとつの工程は、日々の歯科治療を支える大切な仕事です。

BLISS歯科・矯正歯科クリニック金町では、設備を導入することだけを目的にするのではなく、「なぜこの工程が必要なのか」をスタッフが理解し、日々丁寧に積み重ねていくことを大切にしています。

私は、歯科医療では「見えるところだけをきちんとする」のでは十分ではないと考えています。

虫歯や歯周病について原因まで考えるのと同じように、衛生管理についても、目に見えない部分まで考えて必要な対応を続けていく。
その積み重ねが、患者様に安心して治療を受けていただける環境につながるのではないかと思っています。

そして、衛生管理に限らず、わからないことや気になることがあれば、遠慮なく聞いてください。

「なぜそうするのか」をきちんとお伝えし、理解したうえでご自身の治療を選んでいただくこと。

それも、私たちが大切にしている歯科医療の一つです。

お口のことで気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。
BLISS歯科・矯正歯科クリニック金町では、初診時に口腔内写真を9枚撮影し、現在のお口の状態を丁寧にご説明しています。「こんなことを聞いてもいいのか」というお悩みも、ぜひ一度ご来院ください。

▶ WEB予約(24時間受付):https://reservation.stransa.co.jp/993d0368d2854d4560d18524ba783bce
▶ お電話でのご予約:03-5876-5124(診療時間内)
▶ 診療時間:月〜土 9:00〜17:30(日祝休診)
▶ アクセス:JR金町駅 徒歩3分

執筆者

院長 島田惇平

経歴

日本大学鶴ヶ丘高等学校 卒業
日本大学歯学部 卒業
日本大学歯学部付属歯科病院歯周病科 聴講生
日本大学松戸歯学部付属病院口腔インプラント科 研究生
医療法人社団アークブレーンズ アーク歯科クリニック 歯科医師臨床研修
医療法人寛友会 浅賀歯科医院
医療法人Yourdent 葛西駅前あなたの歯医者さん

学会・資格

日本口腔インプラント学会 専門医
日本歯周病学会 認定医
ジャパンオーラルヘルス学会 予防歯科認定医
日本睡眠歯科学会
歯科医師臨床研修指導医

島田惇平